ミラノドゥオモ聖堂に入ってみた。
イタリア最大のゴシック建築。
完成までに500年以上費やしたという。
聖堂に入るのは今回が初めてである。
回廊を歩いて行くと、真ん中に大祭壇があり、讃美歌とともに儀式が厳かに行われている最中であった。
私も、薄暗い中、椅子に座って、手を合わせた。
神父さんが煙をたく。 何を言っているのか判らないが、感じ取るものがあり、目を瞑ると自然に涙が頬を伝わってきた。なんなのだろ。
静かに、静かに、この静寂さ。
65年間の総てを洗い流してくれているような。私はクリスチャンではない。
懺悔。
神と人間。
この旅行の前日、作家塩野七生さんがBSに出演していた。
「イタリアに行って何かを感じ取る事が大切なのです」と言っていた。
確かに。私はずーっと、この言葉の意味を旅の間中、頭から離れなかった。 でも、この聖堂で何かを感じ取とれた事は確かな事である。
此れからの私の人生、そして、大好きな仕事に活かしていきたいと、強く思います。
旅は人生の縮図。
個人旅行は自分で総て考え、判断し、自己責任において行動しなければならない。上手くいった時の爽快な事。トラブた時のショック。反省。スリル。予定は未定。気の向くまま。だから、個人旅行は止められない。今回の旅もトラブル続きでしたが、その時不思議にいろいろな人に助けられます。すーと助けが降りて来てくれるのです。なかなか上手になれないイタリア語ですが、何とか通じると嬉しい。日本では旅行に行くと「気をつけてね」といいますがイタリアでは「ウ゛ォーン・ウ゛ィアジョ!(良い旅をね!)プラスから入る気持ち良いフレーズです。明日はミラノ・マルペンサ空港から、帰路へ向かいます。
元気に帰って来まーす!
貧乏を楽しんだ旅でした。