この夜着は私が収集した、トップクラスの襤褸(ぼろ)である。収集したのは15年前。山形庄内地方。骨董屋さんで納屋の隅に丸めて、捨てられていたような状態。今のような古布ブーム、襤褸ブームが起こる前の時代。襤褸(らんる)の意味を説明します。この言葉はもともとは日本語ではなく、400年前に宣教師が持ってきた外来語です。カッパ、カステラなど。ポルトガル語なのです。ぼろを着ていた日本人を見たポルトガル人は「ランル!ランル!」と叫んだ。ランルとはポルトガル語で「レース編み」を意味する言葉らしい。遠藤周作の「沈黙」という小説にこの襤褸ということばが、多く書かれている。襤褸は熟語であるが1つ、1つ独立した漢字は無い。はるか昔、日本の反対側から来た外来語「ランル」、なぜか「ぼろ」というよりも、ロマンを感じませんか・?
2012年8月29日(水)