ここに、きれいに洗われ、ほどかれた、麻(上布)の反物がある。
これから、私がデザインして、この夏の涼しい
服が作られる。
古布の服を作るのは、沢山の段階がある。
まず、オークションが開かれる、遠く、四国、九州まで
行く。
競り落す。
競りというのは、スーパーやデパートで買うのと違い、
好きな物が、簡単に買えるわけではない。
必ず、それを欲しい相手がいる。
ここが、戦いなのです。もうもうとする、埃、塵。
折角セリ落とした布も、手にすると、見込み違いもある。
返品は出来ない。
朝10時から7時過ぎまで大きな声が飛び交う。
会が終わって、段ボールに詰めて、発送。
へとへと。
闘い終えた仲間とビールで乾杯!
アトリエに荷が着くと、おばちゃんに
お願いして、ほどき、洗濯、アイロンがけ。
綺麗になってから、デザインされて、
裁断、縫製して服になる。
このほどきのおばちゃんの仕事が大事なのです。
おばちゃんは75歳。秋田出身。
とっても純朴な人。
もう25年も、私のほどきの仕事をしてくれている。
このような、裏打ちの仕事をしてくれる、スッタフが
いてこそ、私の仕事ができるのです。
おばちゃんに感謝!
2014年3月25日(火)