私のコート、ジャケットのリバーシブル仕立ては裏と表の格差はない。すべて、両方着られる仕立てになっている。つまり、表の布も裏も同格の品質の古布を用いている。表布に対して、質感の違う布を裏に持ってくると、瞬く間に裏表が喧嘩した服になる。このジャケットは、最初に裏に緋鯉幟を張って作ったのだが、どうも、しっくりとしない。思い切って、エイヤー!裏表をはがし、この格子柄に仕立て直した。双方の相性ピッタリで、上手くいった。リバーシブルと言っても、本当に、両面が表として着れるものでなくては、私は納得がいかない。必然的に価格も2枚分になってしまうのだが、古布を愛するお客さまは、この私のこだわりを
理解して、納得してくださる。作家冥利です。
2013年9月23日(月)