イタリア映画はイタリア語の勉強の為、見逃さないようにしている。4月6日から神保町岩波ホールでロードショウ「海と大陸」を見に行った。南イタリアから遠く離れた地中海に浮かぶ小さな島、リサノー島。青い海と、明るい太陽のもと、ある家族と、アフリカからの難民の感動の物語である。アフリカからシチリア島近くの島に、難民が海を渡ってやってくるが、途中でほとんどたどりつけずに海で死んでしまう。海岸には沢山の死体がうちあげられるのは日常茶飯事。たとえ漂流しているボートピープルを海で発見しても、通る船は、見て見ぬふりをして通り過ぎてしまい、難民を助けることはしない。うまくいってイタリアのどこかの島に上陸できても、不法入国者ということで、またアフリカに連れ戻されてしまう。アフリカ難民はこのような悲惨な現状なのである。島にはバカンスに若者が青い海、青い空、輝く太陽を求めて沢山訪れる。イタリアの「光」と「影」をえがいた傑作の映画です。難民のサーラは漂着した、実際の女性を抜擢。エマヌエーレ・クリアレーゼ監督。映画を見た後はいつものように、神保町の古本屋街でうろつき、充実した1日でした。
2013年4月8日(月)