伊集院静さんのエッセイ集「さよならの力」より。新聞より抜粋。|杉浦和子の世界、衣・食・住・人の旅

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プロフィール

私は、古布を全国から足で歩いて収集し、服をデザインし、作品を作っている杉浦和子と申します。北は北海道から南は沖縄まで作品展を開催しております。おかげで全国の美味しい食べもの、市場、人、自然の風景、地方の街など、多くの感動、感激そして人の出会いがあります。その情報を皆様にブログを通じてお知らせしたいと思っています。日本だけでなく世界の情報も。杉浦和子の日本、世界の衣、食、住、人の旅にご期待下さい。楽しい発見がきっと見つかりますよ。

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2週間まえに、ひき逃げ事故で心友を亡くし、パリから3日間でトンボ帰りした、

傷心の次男に伊集院静さんの素晴らしい言葉をメールしました。

 

別離が教えてくれた事。

 

悲しみにあった人は慈しみという大事な力を得るのです。

 

辛い別れから、教えられる事がある。

「別離を経験した人にしか見えないものがあると説く」

17歳の弟を海の事故で亡くし、女優の夏目雅子さんを27歳の若さで病死した。

 

「苦しみ、哀しみを体験した人たちは身体のなかには、別離した人びとが何時も生きていて、

その人の生きる力になっています。

だからこそ、懸命に生きなければならないのです。

私は「さよならが与えてくれた力」を信じています。

 

「本当に、さよならの力なんてあるのか、私はこんなに悲しいのに。」そう思っている人にこそ、言いたい。

確かに悲しみからなかなか抜け出せない。

でもこんな私でも時間がたつにつれ、笑える日も来ました。

それだけは断言出来る。

「世の中には、人と死別し辛い思いをした人があふれている。

だけどそういう人たちが再びまえを向き歩き始めた時には、

そんな思いをしていない人とは違う、何かの力がついています。

少なくとも他人の不幸に手をさしのべる人になっている。

悲しみにあった人間は、人間への慈しみという大事な力を得るのです」

 

 

 

 

 

 

 

2017年4月9日(日)
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