古布で服を作る場合、第一に気を付けていることは、力(りき)があるかどうか、
色落ちはしないかどうか。
コレクターとして飾っておくだけなら、洗濯など絶対にしないが。
服として着る場合には、かなり荒いテストをします。
洗濯機で洗い、濡れているうちに、思いっきり、縦横斜めにひっぱる。
濡らさなければ、なんとも無っかった布が、紙のように裂ける。
模様が全く無くなる。
色が他の箇所に移ってしまう。
イチカバチのところです。
厳しいテストに合格した布だけが、デザインされ、服に仕立て上がっていく。
古布だから、弱いので、破れて当然のような事を言う人がいます。
「買って間も無く破れてしまった。」
「洗濯したら、色落ちした。」
苦情を言いに行ったが
古布なんだからと取り合ってくれなかった。
「もう二度と古布の服は買わない」
という話しを耳にします。
そんな服をお客さまに売ってはいけません。
この幟旗は明治の物でかなり古いですが、服を作るには
合格。
後、大事な事は、メンテナンスです。
破れたら、何年たっても、無償にて、修理してあげる。
持って来たことに感謝する事。
今まで以上に良い物に蘇る。
これが古布作家の真髄というものです。
言い訳、反論は愚の骨頂。