ホテルと違い、自己責任において気を付けなければいけないことは沢山ありますが、まず第一には鍵です。不動産屋さんから鍵は絶対に無くさないようにと言われました。ヨーロッパは日本の鍵のようにスムーズには開けることができないのが多い。ここのアパートの部屋の鍵はドアノブがなく、しかもオートロックになっているので、部屋の中に鍵をわすれて閉めてしまったときは、もう開けることは出来ないのです。スペアキーもありません。常時管理人がいるわけではなく、不動産屋さんとの交渉も分かりません。土日営業はしていません。ホテルでしたらフロントに行けばよいのですが、アパートではそういう訳にはいきません。全員が外出するとき、最後に部屋を出る人は、鍵を持っているか、すごい神経を使います。その役目は金井美代子さんがいつもやっていてくれました。実はこのことは、大変なことなのです。パリの公園のトイレで、野田真理子さんが閉じ込められてしまいました。鍵が空回りして開けられないのです。その時も美代子さんが冷静になって開けることが出来ました。イタリアでもそのような経験を何度もしました。帰国何日か前にアパートのエレベーターに張り紙がしてあり(何て書いてあるか読めません。電話番号が書いてありますが、かけても何を云っているのか判らないだろうな)止まっていて、定期点検なのか、故障したのか分かりません。2日間4階まで階段を使いました。最後まで動きませんでした。帰国する日の朝、重たい20キロ以上もあるスーツケースを下までフーフー云って必死になって降ろしました。日本で当たり前のことが、当たり前ではないのです。
晶と明日はデイナーに付き合ってくれることを約束して、地下鉄で別れる。また明日ね。朝は閉まっていた、パンやさんが午後からオープンしていたので、おいしそうなエクレアを買ってくる。晩御飯はスーパーで買い物をした、材料でトマト、ブロッコリー、レタスにハム。パスタサラダ。毎日野菜をたくさん食べています。そこが、自炊ができるアパート生活の強みなのです。旅をすると、外食ばかりで、栄養のバランスが崩れます。スーパーで買うワインは実に安い。6ユーローも出せば超美味しいワインが飲める。毎晩、1本は飲んだくれています。
朝はゆっくりと8時ごろ起きる。下のパンやさんは今日も休み(午後から営業していた)。レストランSOLA で働いている次男晶が、今日、明日と休みなので、パリを案内してくれるという。午後1時にノートルダム大聖堂の前で、待ち合わせを約束した。11時にアパートを出て、その前にノートルダムを見学した。アパートから徒歩15分くらい。この大聖堂は1163年に起工され、1320年に完成されたフランス中世の大結晶の建物である。聖堂前は観光客で賑わっていた。今日はノートルダムの周りをりを1周する。約束の1時になっても晶は現れない。携帯をかけたらまだ寝ていた。慌てて1時間遅れ2時にやってきた。日曜日はほとんどのお店が休みなので、イスラム系の多いマレ地区を案内してくれた。ここは治安が悪いので、中々来れない場所。適当なレストランに入ってランチ。ポンピドゥーセンターなど歩く。