東銀座の東劇に40年以上まえの映画「黒部の太陽」を見てきました。出演者がほとんど亡くなっている俳優ばかりなので、とっても懐かしいスクリーンだった。戦後の日本復興に建設された黒四ダム。世紀の難工事に何百人の人が命を落とした。苦闘と人間ドラマを描いた石原裕次郎と三船敏郎主演の映画。見応えがあった。製作費は今のお金にして13億を超えるとか。これも、高度成長期に作られたからできたのかな。現在の原発など、想像もしなかっただろうな。
上映時間3時間半。
終わって、ふと見上げると、新しい歌舞伎座の工事がほぼ終わって、真っ白な建物にシャッターを切った。時代はどんどん変わりますね。
昨日で横浜の個展も終り、今日は、スポーツクラブで汗を流したり、森の散歩をしたり、のんびりとした1日でした。写真はギャラリィーミームです。壁に襤褸布団を飾りました。テーブルにも襤褸布団をかけてみました。モダンな空間のギャラリィーですが、古布と違和感がないのが不思議ですね。二月一九日から沖縄那覇市内サンパレスホテルロビーで個展です。沖縄も五年ぶりですので楽しみです。
朝は凄い雪。最終日でどうしようと思いましたが、8時にはすっかり止んで太陽が出て、あっという間に溶けてしまいました。今日は友達の美代ちゃんが、海苔巻寿司を作ってきてくれました。手作りのものは、心が籠って美味しい。美代ちゃんの着ているコートはフード部分の紋に染みがあり、布をのせて、チクチクと縫ってみました。かえって良くなりました。負の部分から面白いデザインが生まれますね。今日もたくさんのお客様が坂を上ってきてくださいました。ギャラリィーの大きな窓からのパノラマを見ると、疲れが飛んでしまうようです。正直言って15年ぶりの横浜個展には、お客様が来てくれるとは思ってもいませんでした。横浜の方々、新幹線に乗って遠方から来てくださった方々に本当に感謝いたします。また、ギャラリィーのオーナーの標 美智子さんのお人柄によって、お客様がたくさん来てくださったことにお礼申し上げます。楽しい、5日間の個展でした。これからもますます頑張って良い仕事をして、みなさんに喜んでいただきたいと思います。
今日も連続良い天気です。いつも、私の個展は、晴れの日に当たります。天気予報が雪と出ても晴れてしまいます。
ギャラリーミームからの眺めは最高です。数多くのギャラリーの中で、最高ではないかな。オーナーの標(しめき)美智子さんのお人柄もこのギャラリーの良さを醸しだしている。15年ぶりの再開。皆さん、待たれていたようです。
江戸時代の幕。
さすがに古いだけあり、シミ、傷みが多くて、チクチクと刺し子をしたり、裏打ちをして、ワンピースができました。糸はしつけ糸のシロモです。1本は弱いですが、2本以上になりますと、強くなり、既製の刺し子糸よりも、柔らかく、ふんわりとできますよ。
この、ワンピースも嫁入り決まりました。
雨乞いの龍神の奉納旗コートが嫁入りしました。長いこと持っていた、龍神の旗を思い切って鋏を入れてコートにしたときに心が痛んだ。完全な形として、このような珍しい布を残しておくべきか、いつも悩む。この仕事をしている者の宿命。今日、名古屋から、ホームページを見て新幹線で来てくださった方が、お買い上げくださった。亡くなったお父様が辰年だったとかで、守ってくれる気がしてと言っていました。私の大好きな1点だっただけに、行くべきところに行くものだと納得しました。有難うございます。大切に着てください。